こんにちは、1級 色彩コーディネーターの石川です(プロフィール)。
当ブログに寄せられる質問をみていると「色彩検定」と「カラーコーディネーター検定試験(以下、東商カラコ)」のいずれを受検すべきかで迷う方が多いようです。
この記事では両者の特徴をまとめてみました。
「色彩検定」と「東商カラコ」の違いは?
まずは両者の基本情報を確認しておきましょう。
色彩検定
名称:文部科学省後援 色彩検定
主催:色彩検定協会(旧名:全国服飾教育者連合会)
開始年:1990年
区分:1~3級/UC級
30年以上の実施実績を誇る国内最大規模のカラー系検定です。
もともとはアパレル業界の販売員の知識向上のためにスタートした検定でしたが、現在は文部科学省後援の公的資格として幅広い分野に関わる色彩知識が学べます。
2018年からUC級(ユニバーサルカラー級)が新設されました。
カラーコーディネーター検定試験
名称:カラーコーディネーター検定試験
主催:東京商工会議所
開始年:1995年
区分:スタンダードクラス/アドバンスクラス
東京商工会議所が主催するカラー検定です。通称は「東商カラコ」。
2020年度より内容を大幅に刷新し、従来の「1~3級」から「スタンダードクラス・アドバンスクラス」に構成が変更されました。
試験は パソコンを使用して行われます。自宅・会社で自身のパソコンを使って受験する「IBT方式」と、各地のテストセンターに出向き、設置されたパソコンで受験する「CBT方式」が選べます。
受験日時は所定の試験期間・開始時間から選んで受験することが可能です。
試験期間は、およそ2週間ほどとられており、年に2回(6月終り~7月半ば」「10月終り~11月半ば」)設定されています(※詳細はこちら)。
検定の「実施団体」に注目してみる
各検定の主催団体に注目してみると それぞれの特徴が見えてきます。
- 色彩検定:色彩検定協会(旧名:全国服飾教育者連合会)
- カラーコーディネーター検定:東京商工会議所
色彩検定は、元々アパレル業界の色彩知識 啓蒙のために設立された経緯があるため、過去には「やや服飾系寄り」と紹介されることが多くありました。
また、カラーコーディネーター検定は、東京商工会議所が主催しているため、一般に「やや製造業寄り」と言われていました。
しかし、検定スタート時から何度かの改定が行われており、現在では、両検定とも 色彩分野を総合的に包括する内容になっています。そのため、学ぶ内容に関しては特に「○○寄り」といった偏りはありません。
ですから、受験に関しては、上記の特徴を踏まえつつ、実施規模や社会的な認知度などを基準にして 受ける検定を選んでみるのがいいかと思います。
受験者数で比較すると?
上図は、両検定の1年間の受験者数を比較したものです(※各公式サイトの2022年度データを参照)。
受験級の数が異なるため、一概に比較することはできません。ただ、総数だけをみると「色彩検定」を受験する人の方が圧倒的に多いことがわかります。
どちらか迷うなら「色彩検定」がおすすめ
いずれを受けるか迷っている方には、私はまず「色彩検定:2級」の受験をおすすめしています。
理由は以下の2点。
- 理由1:知名度的に色彩検定の方がやや有利なこと
- 理由2:2級までであれば両検定の試験内容に大きな差が無いため
特に2番目の理由が大事で、勉強の過程で「やっぱりカラーコデーディネーター検定を受験しよう!」となった場合でも、それまでに取得した知識をそれほど無駄にすることなく途中でシフトすることが可能です。
また、両検定を併願して受験する方も多くいます。
両者の受験時期が近いので大変だとは思いますが、色彩知識の取得&学習という面で考えれば、併願を視野にいれてみるのもいいかもしれません。
関連記事そのほかのカラー検定について知りたい方は「日本国内のカラー・色彩系の検定まとめ」をお読みください
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