こんにちは、1級 色彩コーディネーターの石川です(プロフィール)。
色彩検定とは、その名のとおり色彩に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。
試験勉強を通じて、色彩が人間や社会環境に与える効果、配色理論などを学ぶことができ、文部科学省後援の「技能検定」として実施されています。
第1回の検定が実施されたのは 1990年。以後 現在まで 30年以上に渡って毎年(年に2回)実施されています。
現在、日本国内には 多数の色彩・カラー系の検定が存在しますが、中でも色彩検定は、歴史と実施規模の面において 抜群の知名度を誇っています。
1996年までは「年に1回」冬期試験のみでした。2020年6月に実施予定だった夏期検定は 新型コロナウィルス拡大の影響から中止となりました。
検定を実施している「色彩検定協会」は、以前の名称を「全国服飾教育者連合会」といいました。
この旧名称から分かるように、色彩検定はもともと アパレル業界における店員さんたちの色彩スキル向上を目指してスタートしたものでした。
しかし、歴史を重ねていく中で 様々なジャンルの色彩知識を総合的に学べる内容に変化し、現在では 工業製品・インテリア・照明・環境設計など幅広い分野の色彩知識が試験の対象になっています。
そのため 色彩検定で学んだ知識は、幅広い職種で活用することができます。
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「色彩検定」の試験レベル
色彩検定には1~3級までの3つのレベルがあり、中でも最高峰の1級はかなりの難関となっています。
また 2018年度からは、これらとは別の独立した級として「UC(色のユニバーサルデザイン)級」が新設されました。
各級はいずれも同じ日に時間をずらして試験が行われます。それぞれを併願することも可能です。
「1級」の概要
1級1次試験は年に一度 11月(冬期検定)のみの実施で、2.3級と同日に行われます。2次試験は、1次試験合格者を対象に12月に実施されます。
関連記事色彩検定1級(1次・2次)の出題傾向と対策|色彩検定公式サイト「各級の内容と試験レベル」
「2.3級」の概要
2.3級は年に2回、6月と11月に実施されます。6月の試験は「夏期検定」、11月の試験は「冬期検定」と呼ばれ2.3級とも同じ日に行われます。
関連記事色彩検定 2.3級の出題傾向と対策|色彩検定公式サイト「各級の内容と試験レベル」
「UC級」の概要
2018年度より 色彩検定に「UC(色のユニバーサルデザイン)級」が新設されました。
UC級は 1~3級の上・下に位置するものではなく、あくまで 独立したひとつの級として設定されています。
「色彩検定」の試験概要
受験資格:誰でも受験できる
試験資格は特に定められていません。年齢・性別などにかかわらず、誰でも受験することが可能です。
飛び級も認められているので、いきなり1級から受験することも可能です。
合格ライン:「70%前後の正答率」が必要
各級とも満点の「70%前後の正答率」で合格になります。
ただし、各回の出題難易度によって「70%」という数値には変動があり、毎回 色彩検定協会側で調整が行われます(おおよそ±3~4%程度)。ですから「合格ライン70%前後」はあくまで目安と考えておきましょう。
過去には 合格ラインが78%前後あたりにまで高まった例もあります。受験者側の心構えとしては「80%以上の獲得」を目指しましょう(※過去の合格ラインはコチラの記事で紹介しています)。
試験の内容
- 3級:色彩学の基礎的な知識を学ぶ入門編
- 2級:3級範囲を深化させ詳細に学ぶ発展編
- 1級:2.3級範囲に加えて 色彩の専門的な知識&技能が必要とされる専門
特に1級に関しては、1次(筆記)、2次(実技)の2段階で試験が行われるなど 狭き門となっています。
検定料
- 1級:15,000円 (1次・2次含む ※1次免除者も同じ)
- 2級:10,000円
- 3級:7,000円
- UC級:6,000円
1次試験合格者は2次試験で不合格になった場合でも その後2年間(2回)、1次試験が免除されます(1級1次試験免除システム)
「色彩検定」に合格すると?
合格者には、合格証書&資格証(○級 色彩コーディネーター資格証)が交付されます。
つまり 色彩検定に合格すると、色彩検定協会 認定の「○級 色彩コーディネーター」を名乗ることができるようになるわけです。
上図の合格証書は 2009年当時のものなのでAFTのロゴが昔のものになっています
関連記事色彩検定のメリットは?合格証が社会で役立つ3つの理由
ただし、これは国家資格のように「名称を独占的に名乗ることができる」といった性質のものではありません。また、医師や弁護士のように、その試験に合格しないと就けない職種がある(業務独占資格)というものでもありません。
しかし、英検(実用英語技能検定)などと同じ公的資格に属する色彩検定は、社会的認知度や信頼度が高いため就職や転職などの際に大きな意味を持つといわれています(参考:公的資格とは?)。
近年では、多くの職種で色彩に関するセンス・技能が求められており、時代のニーズに対応するためにも色彩検定取得の重要性は年々大きくなっています。
まとめ:2級からチャレンジしてみよう
色彩検定では飛び級が認められているため、何級からでも受験が可能です。当ブログでは、色彩検定受験に関して2級からのチャレンジをお奨めしています。
2級範囲は、3級範囲の深化・専門化という扱いになっていますので、両級を同時に勉強したほうが効率的です。
私は予算の都合もあったので、2級を単独受験しましたが、不安な方は併願もおすすめです。
関連記事受験コストが気になる方は、わたしが1級合格までにかかった費用を公開していますので そちらも合わせて読んでみてください
わたしが実践していた勉強方法(2.3級)は↓こちらの記事で紹介しています。
当ブログおすすめの問題集・参考書(2.3級)は↓こちらの記事で紹介しています。
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コメント
コメント一覧 (2件)
今年の冬に色彩検定を受けようと思っているのですが、2級とUC級の併願は可能でしょうか?
コメントありがとうございます。
2級とUC級の併願は可能です。
UC級の内容は、2級の内容と被る部分も多いため(目の構造など)、まずは2級の内容をしっかり把握しておくことをおすすめします。
※まずは 早い段階で1度、2級・UC級の公式テキストを読み、どんな内容なのかを把握しておいた方がよいかと思います。
UC級に関しては、以下の記事も参考になるかと思います。
https://shikisaikentei-online.com/uc-kanso